2008年9月22日月曜日

ブルース系ドラマーの話。

ほとんどの日本人のブルースファンは好きなドラマーの第一候補にフレッド・ビロウを挙げる。
しかし、8~9割がたフレッド・ビロウを挙げるのを変だと思った人はいないだろうか?残りの1割がシカゴ系のオディ・ペインやフランシス・クレイなどになったりしていないだろうか?確かに彼らのシャッフルは素晴らしいがどうして当時の南部の競争の激しいバンドスタンドから出てきたドラマーに注目することが無いのだろうか?

それは日本のブルース教育が白人よりであり、ロックより過ぎるのである。確かに私もシカゴブルースは好きではあるが。

ここで少し話を戻すと、なぜボビー・ブランドやBBキングの黄金期の屋台骨ともなったサニー・フリーマンやジョン”ジャボ”スタークスを挙げることは無いのだろうか?彼らに焦点を当てない批評家は間違っている。
特にジャボにいたってはJBのセックス・マシーンやスーパー・バッドでも叩いているし、ヒップ・ホッパーのサンプリングドラミングの人間国宝。皆さんファンク・ドラマーと勘違いしておられるがリズム&ブルース全般のドラマーなのである。正しい情報を伝えない批評家が音楽史の事実を捻じ曲げてしまったのである。

ある意味最近のエイミー・ワインハウスはモータウン寄りであるが、ラファエル・サディークの新譜にいたってはまるでボビー・ブルー・ブランドの黄金期のシャッフルのようなものまである。ウェイン・ベネットがギターを弾いていればもっと大人のフレーバーになっていただろうななどと思ってしまう。あれはあれでポップさや軽さの面において素晴らしいのであるが。 この話に興味を持たれた方は是非ブランドの「Ain't nothing you can do」を聞かれることを強くお勧めする。 このグルーブが当時のヒットレコードの背後にあるのである。

しかし、日本のギター好きの限られた情報のファンには「ウェイン・ベネットってコブラのレコーディングとか、バディ・ガイので弾いてた人だよね?」なんて馬鹿な応答が帰ってくる。確かにそうではあるがメインはボビー・ブランドやチャイライツ、タイロン・デイヴィスなどブラウンズウィックの音源、ジミー・マクグリフのソウルジャズファンク、ジョーンズガールズの曲にも「ひょっとしてこれは?」というギターが入っているではないか?

国内外問わず本当に良いミュージシャンというものは違いが判り、そういったものを完全に演奏の面でも理解しているものである。クオンタイズされたかのようなタイム感の良い今日日のドラマーでもこういったノリの違いをジャボのようなドラマーから得ているものはやはり強い。こうなってくると着物の着付けのようなもので如何に洗練されているかが重要になってくる。

こういったミュージシャンがR&Bに与えた影響を考えるべきである。
コピーの巧い日本人であるがこういった間違いを繰り返している間は洗練された本物もコピーキャットも生まれてこない複雑な現状があるのである。


付記
ちなみにジャボの音源はボビー・ブランドのDUKE RECORDINGS VOL.2でも聞けるがBBとの共演ライブでも聴ける。しかし私の最も好きなのはInternational blues festivalにおけるボビーの黄金バンド・リユニオンライヴだ。最高のメンバーで、ドラムで会話しているかのようである。これを聞けば如何に彼が素晴らしいドラマーか判るであろうはずなのに、、、。あの音源がちゃんときれいにマスタリングされないでおまけに廃盤になっているのは哀しい限りである

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